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村田先生の消化器系のお話/機能性胃腸症

2010年2月26日
 胃の状態が何となく悪い感じがするのに採血、超音波、胃カメラで検査しても異常なし。そんな時は「機能性胃腸症」が疑われます。聞きなれない病名ですが、安倍晋三元首相が突然辞任した原因がこれでした。

新しい概念の病気

 以前からこんな症状を訴える患者さんの原因・治療法の研究はいろいろと行われてきましたが、機能性胃腸症として考えるようになったのは最近のことで、1990年ごろからアメリカの消化器病学会で提唱されるようになりました。

村田先生の消化器系のお話/機能性胃腸症

原因、明確には判らず

 症状は少し食べただけでお腹がいっぱいになる、食後の胃もたれ、むかつき、みぞおちの痛みなどですが、原因がはっきりしていないだけに特効薬は今のところありません。
 判っていることは胃や十二指腸の蠕動(ぜんどう)運動が低下していること、胃や十二指腸の知覚が過敏なことぐらいです。これらは心理的ストレスによって引き起こされる事が多いと考えられています。また高脂肪の食事を続けていると罹患(りかん)しやすいとも言われています。
 
心配し過ぎは禁物

 ただ大切なことはあまり心配しないことです。一般的な検査で異常がないわけですから、生命が脅かされるという病気ではありません。必要以上に心配すると症状を悪化させることになります。

ストレスの解消を

 心理的ストレスが明らかな場合はそのストレスを取り除くようにすることが大切です。それでも効果がない時は症状を改善させるような薬の内服を行います。
 胃や十二指腸の蠕動運動を改善させる薬、胃酸の分泌を抑える薬、胃腸の調子を整える漢方薬、不安感を抑える薬などが考えられます。


村田先生の消化器系のお話/機能性胃腸症
村田 光太郎(むらた・こうたろう)
1963年上山市生まれ。山形東高から山形大医学部へ。卒業後、山大病院、東北中央病院、県立中央病院、寒河江市立病院などを経て2009年4月に山形市十日町で村田内科医院を開院。