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<荒井幸博のシネマつれづれ> 9月6日に「伴淳映画祭」

2009年8月28日
喜劇王(米沢出身)の足跡たどる
 米沢出身の故伴淳三郎を顕彰する「伴淳映画祭」が9月6日に開催される。4回目となる今年の上映作品の目玉は昭和26年公開の「吃七捕物帖・一番手柄」。「アジャパー」という一世を風靡(ふうび)した伴淳のギャグが生まれるきっかけになった記念碑的映画だ。
<荒井幸博のシネマつれづれ> 9月6日に「伴淳映画祭」

一世風靡の「アジャパー」

 この作品をきっかけに伴淳は主役の座をつかみ、「アジャパー天国」「名探偵アジャパー氏」(28年)、「アジャパー氏 夢の国へ行く」(29年)が立て続けに公開されたことからもその人気の程がうかがえる。
 映画祭で伴淳について語ってくれるのは「名探偵アジャパー氏」でチーフ助監督を務めた瀬川昌治監督。この最初の出会いから14年後、瀬川監督と伴淳は「喜劇・競馬必勝法」(42年)をヒットさせ、以後も「競馬必勝法・大穴勝負」「競馬必勝法・一発勝負」(43年)とシリーズを共にする。
 
ゲストは瀬川昌治監督

 「喜劇・大安旅行」(43年)を第1作とするフランキー堺主演の人気シリーズも全11作中8作で瀬川監督・伴淳コンビは一緒だった。現在、伴淳を語れる唯一の映画監督である。84歳になった今も自らの企画による新作に意欲を燃やしているほか、俳優を養成すべく今春から「瀬川塾」を開塾するなど、映画への情熱は衰えることを知らない。
 
「競馬必勝法」など上映

 映画祭で上映するのは上山競馬場で撮影した瀬川監督の「競馬必勝法・一発勝負」。もう一本の上映作は敢えて題名を伏せたスニークビューです。映画祭を企画・主催する「伴淳の会」が「吃七捕物帖」と同じくらいに上映を待ち望んでいた作品です。乞うご期待!
 会場に展示するポスターや看板も懐かしい。問い合わせは米沢市市民文化会館(0238・23・8510)まで。


<荒井幸博のシネマつれづれ> 9月6日に「伴淳映画祭」
荒井幸博(あらい・ゆきひろ)

1957年、山形市生まれ。シネマ・パーソナリティーとして数多くの地元メディアで活躍、映画ファンのすそ野拡大に奮闘中。