徹底して山形に密着したフリーペーパー

山形大学教授 大学院理工学研究科 ものづくり技術経営学(MOT)専攻長 野長瀬 裕二 氏

2009年7月10日
野長瀬 裕二(のながせ・ゆうじ) 1961年(昭和36年)東京都生まれ。東大農卒後、電気メーカーに勤務するかたわら早大理工学研究科博士課程修了。関東学園大助教授、埼玉大助教授などを経て2005年9月から現職。この間、「地域産業ネットワーク学会」「ビジネスコーディネーター協会」「新都心イブニングサロン」等の産学官組織を結成。地域振興の実績が評価され経済産業省、総務省、文部科学省などの各種委員にも名を連ねる。「やまがたコミュニティ新聞」で創刊の06年9月から07年9月まで「やまがたの企業」を連載。48歳。
山形大学教授 大学院理工学研究科 ものづくり技術経営学(MOT)専攻長 野長瀬 裕二 氏

ものづくりで人材を育成
  高めたい山形の付加価値——

——旧知のボクは「凄いヤツ」って瞠目(どうもく)してるんだけど、ご存じない方のために自己紹介を。
 
人脈・組織づくりで定評
 
 「山大が地域の人材育成を狙い大学院理工学研究科に『ものづくり技術経営学(MOT)専攻』を新設したのが4年前。山大の浮沈をかけたこのプロジェクトに専任教授として呼ばれました」
 「これまで取り組んできたのは産学官の組織づくり。企業を訪問し、トップに会って経営上の問題点や技術面の課題などをアドバイスする手法で人脈を広げてきました」
 「その集大成が『新都心イブニングサロン』。当初は50社でスタートしましたが、評判が評判を呼んで今では200社超に。数合わせではなく、地域振興や事業拡大に前向きな企業ばかりです」
 
破天荒の行動力

——そのへんのフットワークとか行動力とかが、象牙の塔にこもる白皙(はくせき)の大学教授と違う。
 「山形に来てからも年間100社ペースで県内外のキラリと光る企業を回ってます。山形の優秀な企業群を結集し、既存のネットワークと有機的に結びつけるのが当面の目標かな」
 「山形は実直なものづくり企業が多く、高い潜在能力を秘めてる。これを活かせるかどうかはネットワーク作りにかかっていると思う」
——MOTって技術のわかる人材を育成すること?
 
来たれ 技術ベンチャー!
 
 「簡単に言えばそう。でも技術そのものを身につけるのが目的じゃなく、技術の変化・革新を念頭に置いた経営ができる人材を育てるのが本当の目的。だからものづくりの観点からステップアップを考えている人、起業化を目指している人に是非参加して欲しい」
 「ものづくりって製造業だけを連想しがちだけど、農業だってそうだし、プライベートブランドの開発を競ってる流通業だってそう。要はものづくりとは付加価値を高めるツールであって、そういう発想を持った人材を育てるのがMOTの狙い。そういう人材が育てば山形の付加価値も高まると、こういうわけだ」

明るい未来に貢献?

——話を聞いてると山形の未来も明るいような気がしてきた。
 「そうでしょ(笑)」
——たぶん山大にとっても山形にとっても得がたい人材だと思うんだけど、相変わらず米沢でカラオケ熱唱してるの?(苦笑)
 「周りのヒンシュク買ってますけどね(笑)」