徹底して山形に密着したフリーペーパー

<荒井幸博のシネマつれづれ> ベイビィ ベイビィ ベイビィ!

2009年5月22日
出産エンタテイメント
 <荒井幸博のシネマつれづれ> ベイビィ ベイビィ ベイビィ!

 30代で独身の佐々木陽子は大手出版社のやり手編集者。創刊する女性向け雑誌の編集長に抜擢されるが、その矢先に妊娠が判明する。

一夜の恋で妊娠!

 2カ月前に海外取材に行った際、現地で知り合った日本人カメラマンと酔った勢いでの一夜だけのアバンチュール。「なんで好きでもない奴の子を産まなきゃならないの」と憤慨し、キャリアの妨げになると中絶を考えるのだったが——。
 先日、キャンペーンで山形を訪れた両沢和幸監督と大賀文子プロデューサーに話をうかがった。 

女優陣、現実には?

 この映画で出産に臨む役の観月ありさ、松下由樹、神田うのに出産経験がなく、産婦人科医役の斉藤由貴と不妊治療を受けている主婦役の伊藤かずえが出産経験者。だから観月ら出産未経験組は監修者の助産婦だけでなく、斉藤、伊藤に出産直前の痛み、呼吸の仕方、分娩台への座り方に至るまで根掘り葉掘り聞いていたという。特に3人の子を持つ斉藤は心強い存在だったようだ。
 映画を観た独身女性からは「こんな産婦人科医なら産んでみたい」という感想が聞かれ、男の自分からは荒唐無稽と思われるにぎやかな出産シーンも経験者の伊藤からすると「今度は、この方式で産みたい」のだとか。出産シーンはネタバレになるので観てのお楽しみ。

 <荒井幸博のシネマつれづれ> ベイビィ ベイビィ ベイビィ!

ふさわしい後日談も

 本作には映画にふさわしい後日談も。観月の部下を演じたMEGUMIが撮影時に妊娠、2月に出産した。観月の夫役の谷原章介が4月に父親になり、看護師役の猫田直も5月に40歳で男児を出産した。また伊藤と一緒に試写会を観た7歳の娘さんは出産までの母親の苦労や想いを初めて知り、ママ(伊藤)にお礼と「もう一人産んで欲しい」と言ったという。
 
期待したい続編

 幼児虐待の果ての子殺しなどのニュースがあふれる昨今、一服の清涼剤のような映画だった。今のところ続編の予定はないようだが、登場人物たちの子育て奮戦記はぜひとも観たいところで、両沢・大賀両氏に続編制作を要望したのでした。