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<荒井幸博のシネマつれづれ> 「レッドクリフPART2」

2009年4月10日
見どころ満載の娯楽大作
<荒井幸博のシネマつれづれ> 「レッドクリフPART2」

 西暦208年、中国で魏・呉・蜀がしのぎを削った三国時代。 天下統一の野望に燃える魏の曹操(そうそう)は北部を平定し、余勢を駆って大軍を率い南部の劉備(りゅうび)軍(後に蜀を建国)制圧を図る。
 関羽(かんう)、張飛(ちょうひ)、趙雲(ちょううん)らの猛将を抱えながらも多勢に無勢で、劉備軍は敗走のやむなきに至る。劉備は呉の孫権(そんけん)と共闘しようと軍師の諸葛孔明(しょかつこうめい)を派遣。孔明は呉で軍師の周瑜(しゅうゆ)と意気投合し、同盟が成立する。
 それでも曹操軍の兵力80万に対し孫権・劉備連合軍は5万。圧倒的に不利な条件のもと、孔明の知略と周瑜の武勇で曹操軍を撃退する——。と、ここまでが昨年11月公開の「レッドクリフPART1」だった。
 
再び曹操   VS   孫権・劉備

 4月10日公開の「レッドクリフPART2」は思わぬ敗北を喫した曹操が復讐に燃え、長江の赤壁(せきへき)(レッドクリフ)の対岸に2千隻の戦艦で陣を構える。対する連合軍は2百隻足らず。それだけ優位な状況にあっても曹操は卑怯な手で連合軍に疫病を流行させ、これに動揺した劉備軍は撤退してしまう。
 自ら申し出た同盟を反故にしたことに責任を感じた孔明は孫権軍に残り、足りなくなった10万本の弓矢調達を周瑜に約束する。周瑜は敵船団の重要指揮官二人の排除を誓う。いずれも命を賭けての作戦で、ライバル2人の知恵と行動力が遺憾なく発揮されることになる。

<荒井幸博のシネマつれづれ> 「レッドクリフPART2」

中村獅童が存在感

 曹操は天下統一の野望の裏で、天下一の美女とうたわれる周瑜の妻を我が物にしようという欲望を抱えていた、という設定はやや薄っぺらいが、美女を演じるリン・チーリンの明眸皓歯(めいぼうこうし)ぶりが説得力を持たせる。
 孔明の金城武、周瑜のトニー・レオンがハマリ役。アジアを股にかけて活躍する2人に中村獅童が絡む。獅童は当初はチョイ役だったが、監督が演技や存在感を気に入り、重要な役を担わせるようになったというから嬉しい。
 監督は香港からハリウッドに進出して世界的に活躍しているジョン・ウー。組織を率いる人、組織の中で生きる人、夫婦、忠節——。様々な角度から楽しめるエンタテインメント・スペクタクル・アクションムービー。