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<荒井幸博のシネマつれづれ> 「おくりびと」

2009年2月27日
アカデミー賞獲得に快哉
 世界最大の映画の祭典、第81回米アカデミー賞の発表・授賞式が現地時間22日(日本時間23日)に開かれ、庄内を中心に撮影された「おくりびと」が外国映画賞に輝いた。
 私は21日と22日の2日間、酒田市ひらたシアターOZで行われた「おくりびと」上映会に駆けつけ、上映前にその素晴らしさや見所を語ってきたばかりだったので、我がことのような喜びを覚え、しばらく興奮が止まらなかった。
<荒井幸博のシネマつれづれ> 「おくりびと」
 「おくりびと」は2008年度の映画賞60冠に輝くなど総なめの感があったが、オスカー獲得はまさしく掉尾(ちょうび)を飾った格好だ。
 アカデミー賞での日本映画は黒澤明監督「羅生門」(1951年)、衣笠貞之助監督「地獄門」(54年)、稲垣浩監督「宮本武蔵」(55年)が名誉賞を受賞しているが、56年に外国映画賞が設けられてからの受賞は初めて。まして現代劇での受賞だからなおさらだ。
 また21世紀に入ってから同賞にノミネートされたのは「おくりびと」のほかは山田洋次監督「たそがれ清兵衛」(2003年)だけ。2作品とも庄内が舞台で、「国際的に認められるには庄内での撮影」という嬉しいジンクスが映画界に広がるのではないだろうか。
 「おくりびと」は米国では5月に公開予定だが、今回の受賞で各国でも続々と公開され、庄内が世界中に紹介されることになる。
 この映画を企画した本木雅弘さんには演技とともに称賛するしかない。脇役にいたるまで俳優陣を光らせた滝田洋二郎監督、卓越した脚本を書いた小山薫堂さん、そして関わった全ての人たちに感謝したい。