《おしえて!編集長》今年の灯油価格は?

冬も間近ですね。
今年は暖冬傾向?
「歳を取ると1年が早いよな。気象庁が発表した12月から来年2月にかけての長期予報によると、上空の偏西風が日本付近で蛇行して平年より北を流れるとみられ、いわゆる冬型の『西高東低』の気圧配置になるのは一時的らしい」
「このため全国的に寒気が流れ込みにくく、気温は平年並みか、平年をやや上回りそうなんだって。降雪量も平年並みか、平年より少ないと予想してる。夏の酷暑といい、暖冬予想といい、これも地球温暖化の影響なのかね」

気になる灯油価格なんですが…。
配達価格、過去最高値
「今シーズンも高い。背景にあるのは灯油の〟原料〟になる原油の高騰と、原油の輸入価格に影響する円安で、原油高と円安が続く限り灯油の値下がりは期待薄とされている」
「山形市周辺の灯油価格の指標とされているのが、JA山形市グループの石油販売会社『ジャオ』と山形市消費者連合会との間で決まる価格なんだけど、20日に行われた今シーズン初の交渉では、ホームタンク用が1リットル117円、ポリタンク用が118円と昨シーズン比4円高になった。水準としては過去最高値だ」

エー!
補助金が抑制
「今の原油高と円安で計算したら、むしろ価格は抑えられてるんだよ。政府(国)がガソリンや灯油の上昇を抑えるため、昨年1月から石油会社に補助金を出してるのを知ってるよね」

聞いたことはありますけど…。
制度、3月末まで延長へ
「この燃料補助金は当初は昨年3月末までの時限措置だったんだけど、延長に延長を重ね、現在のところ来年3月まで継続される見通しだ。この補助金がなければ、本来、灯油価格はもっと上がっているはずだ」
「ガソリンと灯油は同じ石油製品なのでほぼ同じ値動きをしていて、現在のレギュラーガソリンの全国平均店頭価格は1リットル174.7円。補助金がなければ軽く200円を超えているとされている」
そうだったんですね。

財政圧迫懸念も
「ただ、政府がガソリンや灯油の値上がりを抑えてくれてるのは有難い気もするけど、すでに9兆円規模に達するとされる補助金の原資はわれわれの税金なわけだ」
「だから『財政を圧迫させている』『子育てや福祉に使うべき』といった批判があるほか、化石燃料である石油製品への巨額支援は〝脱炭素〟に逆行するという指摘もある」
なるほど。
「結論としては中東情勢にキナ臭さが漂っている現状では原油の大幅な下げは見込み薄で、灯油も現状の高値が続くってとこかな」