女性の美と健康/HPVワクチン
9価も公費接種に!
従来、公費接種の対象は2価ワクチンと4価ワクチンだけでした。
ここで「価」というのは、HPVの遺伝子型の数のことで、2価ワクチンなら2種類、4価ワクチンなら4種類、9価ワクチンなら9種類のHPVに対応するということです。
価の数が多いほど感染予防効果が高いことは言うまでもありません。

国も積極的勧奨を再開
安全性に関しては、血圧低下や意識障害を伴う「アナフィラキシーショック」が96万回に1回ときわめて稀です。
過去に一部で指摘された歩行障害、けいれんなどはHPVワクチンとの因果関係は証明されておらず、国も昨年4月から2価ワクチンと4価ワクチンの積極的勧奨を再開しています。
対象・接種方法は?
公費接種の対象は小学6年~高校1年相当の女子。1997年4月2日~2007年4月1日の生まれで公費接種の機会を逃した女性も対象になります。もちろん対象年齢を過ぎても自費で接種することは可能です。
接種の仕方は、15歳未満の場合は1回目と2回目を5カ月以上空けて計2回、15歳以上の場合は1回目と2回目を1カ月以上、2回目と3回目を3カ月以上空けて計3回接種します。
この機会にぜひ
あらゆるがんの中で、予防できるワクチンはHPVワクチンだけです。年間約3000人の方が子宮頸がんで亡くなっていることを頭に置き、ぜひ接種なさって下さい。


セントラルクリニック院長
村山 一彦
●(むらやま・かずひこ)山形市生まれ。埼玉医科大学を卒業後、同大病院、篠田総合病院を経て2004年に産婦人科を中心とするセントラルクリニックを開院。社会福祉法人・慈風会の理事長として特別養護老人ホーム「なごみの里」、認可保育所「はらっぱ保育園」も手がける。