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高齢者の免許返納後押し 来年1月から料金1割引き/山形県ハイヤー協会

2008年11月28日
 高齢ドライバーの運転免許証の自主返納を促進するため、山形県ハイヤー協会加盟の78社と個人タクシー91社が来年1月から65歳以上の免許返納者を対象にタクシー料金の1割引きサービスを始める。同様のサービスは全国で広がっており、免許返納の増加を通じて高齢ドライバーの事故抑制に貢献しているとされる。全県で実施するのは東北では昨年11月の秋田、今年8月の福島に続いて3例目で、山形県バス協会も追随する方向で検討を進めている。
 免許返納者の申請に基づいて県公安委員会が発行する「運転経歴証明書」を提示すればサービスが受けられる仕組み。距離を問わず1割引きになり、複数人で乗った場合は1人でも返納者がいれば適用される。サービス開始時期は12月1日に開く臨時総会で最終決定するが、1日、4日、11日の3候補日の中から決める。
高齢者の免許返納後押し 来年1月から料金1割引き/山形県ハイヤー協会
 県内の65歳以上の免許所有者は6月末時点で14万人で、全所有者(78万人)の約18%を占める。一般的に高齢者は視力や一瞬の判断力が鈍る傾向があり、昨年発生した高齢ドライバーによる事故は前年を52件上回る1348件に達した。
 全国の都道府県警察は高齢ドライバーに免許の自主返納を呼びかけているが、都市部と違い地方では車がなければ買い物や病院に行けないといった事情もあり、返納者にはタクシーやバスなど公共交通機関のサポート態勢が不可避とされる。
 県内では7月から酒田市交通安全推進協議会が「福祉乗合バス」の回数券を配っている程度だった。