山形座・瀧波(赤湯温泉)4月に高級オーベルジュ/十割源泉 ミシュランシェフ招へい
2023年2月24日
赤湯温泉(南陽市)の老舗旅館、山形座・瀧波は4月に1日3組限定の高級オーベルジュ(宿泊施設付きレストラン)をオープンする。料理長にミシュランシェフを招き、客単価は1人10万円に設定する予定。

オーベルジュ「オステリア シンチェリータ」は既存施設の北側にある建物2棟をリノベーションして開業する。客室数は3で、広さは135~150平方メートルの2タイプ。
1室の定員は4人。全室に水を1滴も加えない「十割源泉」の露天風呂を備え、1室にはドライサウナ、もう1室にはスチームサウナが付く。
料理長には、2021年まで新潟県三条市でイタリア料理店を経営し、「ミシュランガイド」で1つ星を獲得した原田誠氏を招へいした。仲介したのは、瀧波で料理指導にあたっている料理評論家の山本益博氏という。
レストランはカウンター12席と個室6席。原田氏は「上質な置賜地方の食材を使った料理を地元の方々や県外客に堪能してもらいたい」と話している。

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瀧波の創業は1915年(大正4年)。2014年4月に民事再生法の適用を申請したが、同年末に創業家の末子で大島造船所(長崎県西海市)で社長も務めた南浩史氏が転籍して社長に就任。約5億円をかけた大規模改修や客単価の見直しなどで再建を果たし、18年から黒字決算を続けている。