あなたの目 健康ですか?/(178)花粉症対策
2023年2月10日
まだまだ寒い日が続いていますが、暦の上では2月4日の立春も過ぎ、早くも春が始まっています。この時期に悩ましいのが花粉の飛散です。
飛散量、10年ぶり多さも
環境省によると、多くの地域でスギ雄花の着花量が例年を上回り、関東、北陸、近畿、中国では過去10年間で最多の飛散量の恐れがあるとか。スギ花粉から1カ月遅れで飛散が始まるヒノキ花粉も「極めて多くなる」と予想、花粉の飛散期間は長期化する見通しになっています。
「旅割」などを利用してこれらの地域への旅行をお考えの方は十分な注意が必要です。

初期療法のススメ
そうなると大切なのは早めの花粉症対策で、14日のバレンタインデー前後に行いたい初期療法です。これは花粉飛散予測日の2週前、または症状が少しでも現れた時点で抗アレルギー点眼薬の投与を始める治療です。
初期療法のメリットは花粉飛散期の症状を軽くすることと、症状発現の期間を短くすることにあります。
特にコンタクト使用者
マスクやうがい、洗顔、花粉症用眼鏡などによるセルフケアも大切ですが、初期療法を取り入れることでより快適に花粉シーズンを迎えることができるでしょう。
特にコンタクトを使っている方は、症状を早めに抑えることでコンタクトを休まずに過ごせるメリットが期待できます。
ただ症状を抑える効果が強いステロイド点眼薬は原則としてコンタクトとの併用はできないのでご注意を。
穏やかにお過ごしを
なお、花粉シーズンは健全で規則正しい食生活や、適度な運動も大切です。
これらを心がけ、今年の春は穏やかに過ごしたいものですね。


金井たかはし眼科 院長
高橋 義徳
●(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。
高橋 義徳
●(たかはし よしのり)1990年(平成2年)山形大学医学部卒業後、同大学眼科講師、ウプサラ大学留学を経て2007年10月に金井たかはし眼科を開院。日本眼科学会専門医。山形県眼科医会理事。