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目からウロコの法律相談/保険金受け取りと相続放棄

2008年9月26日
<夫が亡くなりました。夫には多額の借金があるので相続放棄をしたいのですが、夫が契約していた生命保険の死亡保険金は受け取れないのでしょうか?(山形市・女・52歳)>

契約書を吟味して

 保険金が相続財産(遺産)に含まれるのか、保険契約の受取人の固有財産になるのか、それは保険契約の受取人を誰に定めていたかによってきまります。
 まず保険契約者が特定相続人(例えばあなた)を受取人として指定している場合、保険金は相続財産ではなく特定相続人の固有財産になります。ですから、相続放棄をした相続人も保険金請求権を失いませんし、保険金を受領しても相続放棄は可能です。
 次に受取人の氏名を表示せずに単に「相続人」と定められている場合、または受取人指定はないが保険約款の中に「被保険者の相続人」と定められている場合です。これらの場合も保険金は保険契約者の相続人の固有財産になります。相続放棄をしても法定相続分に応じた割合で保険金を受領できます。
 では保険契約者が自分を受取人にしている場合はどうでしょう。
 この場合、保険金は保険契約者に帰属し、相続財産とみなされるとの見解が一般的です。ですから相続放棄をすれば保険金は受け取れず、保険金を請求ないし受領すると相続放棄はできなくなってしまいます。
 このほか、受取人として第三者を指定している場合や受取人死亡時の再指定の問題等がありますから、保険契約書をよく確認してから手続きを決めることをお勧めします。


目からウロコの法律相談/保険金受け取りと相続放棄
答える人:阿部定治(あべ・ていじ)弁護士
1958年(昭和33年)天童市生まれ。山形東高、東北大法学部卒後、仙台地方裁判所へ。平成13年10月、弁護士登録、武田法律事務所で弁護士活動に入る。49歳。