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医学のうんちく/オメガ3脂肪酸

2019年3月8日
 魚介類に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)、DHA(ドコサヘキサエン酸)などの「オメガ3脂肪酸」が健康に良い働きをすることは広く知られていますが、実は性機能にも有効に作用することが最近の研究で明らかになっています。

精子にも好影響

 米ハーバード大学の研究チームは2014年、週2回以上魚介類を食べる男性は、それ以下の男性に比べ精子数や正常の形態の精子が増加することを報告しています。
 米国立衛生研究所の研究チームは16年、オメガ3脂肪酸が妊娠に関係するホルモンであるプロゲステロンを増加させ、排卵を高めるほか、月経周期機能を改善させることを報告しています。

医学のうんちく/オメガ3脂肪酸

性行為も頻度アップ

 またハーバード大の同研究チームが18年、妊娠活動中の501組のカップルを対象に魚介類摂取と性的活動を1年間にわたって調査したところ、1カ月に8回以上魚介類を食べる男性、女性のそれぞれのカップルは、それ以下のカップルより性行為の頻度が22%高いことが分かりました。
 また1カ月8回以上食べる男性、女性のそれぞれのカップルは、1カ月に1回以下の男性、女性のそれぞれのカップルより子どもができる確率が前者で47%、後者で60%高くなりました。男女とも1カ月8回以上食べるカップルは、それ以下のカップルより妊娠率が61%高くなりました。

妊娠もしやすく

 1年の観察終了時までに魚介類を週2回以上食べていたカップルの92%が妊娠していたのに対して、これよりも食べていないカップルでは72%。このように魚介類を多く食べるカップルは性行為の回数が多く、妊娠もしやすいことが示唆されています。

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 オメガ3脂肪酸のサプリメントで同様の効果があるかどうかは確定されていません。


医学のうんちく/オメガ3脂肪酸
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山形徳洲会病院長
笹川 五十次 (ささがわ・いそじ)
プロフィール
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。