徹底して山形に密着したフリーペーパー

真理子先生の女性のミカタ/リンゴ病

2019年2月8日
 「リンゴ病」が首都圏や東北で猛威を振るっています。山形県では一定点医療機関の患者数が国の基準の2人を超えたため、1月16日に警報が発令されました。警報発令は約3年ぶりです。

両頬の赤い発疹が特徴

 リンゴ病の正式な病名は「伝染性紅斑(こうはん)」で、両頬にリンゴのような赤い発疹(=紅斑)ができることが多いことからこの名がつきました。
 原因はヒトパルボウイルスB19という病原体に感染することで、患者のせきやくしゃみなどの飛沫感染や接触感染でうつりますが、一度かかると終生免疫が得られます。
 小児を中心に感染し、症状としては発疹のほか倦怠(けんたい)感、発熱、関節痛、手足の発疹などがあります。ただこれらの症状はさほど重篤なものではなく、大人の場合はさほど発疹も赤くなりません。

真理子先生の女性のミカタ/リンゴ病

潜伏期は4~10日

 潜伏期は4~10日で感染力はインフルエンザほど強くありません。最初は軽い風邪のような症状で、中には症状がまったくない場合もあります。
 感染力が最も強いのは発疹の出現時ではなく、この潜伏期なのが厄介なところ。発疹の出現期は感染力はほぼないとされ通園や通学は可能です。

怖い妊婦さんの感染

 細心の注意が必要なのは妊婦さんへの感染で、貧血が急激に進んだり、約40%の確率で胎児が感染する可能性(経胎盤感染)があるからです。
 感染した胎児が必ず症状を起こすわけではありませんが、全身に水がたまってむくんだ状態になる病気(胎児水腫(すいしゅ))や、発育が遅れて小さく生まれる病気(子宮内胎児発育遅延)、最悪の場合は命に関わることも。

免疫力を高めましょう

 この病気には予防ワクチンや治療薬はありません。感染を防ぐには①必要のない外出は避ける②外出の際にはマスクを着用する③帰宅したら念入りに手洗い、うがいを励行する④患者の食器やタオルなどを一緒に使わない――などでしょう。
 何よりしっかりと栄養をとり、入浴や睡眠を心がけて免疫力を高めることが大切です。


真理子先生の女性のミカタ/リンゴ病
院長 伊藤真理子
プロフィール

 (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。