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医学のうんちく/“潮吹き”について

2019年2月8日
 性行為中に女性の性器から液体が噴出する現象を一般に〝潮吹き〟と呼び習わしていますが、そのメカニズムについては長く神秘のベールに包まれていました。

女性のメカニズム

 2018年にチェコのカレル大学(1348年創立のドイツ語圏最古の大学!)の研究チームは、潮吹きが女性の前立腺といわれるスキーン腺からの白濁液の放出と、尿失禁であることを噴出液の構成成分から解明しました。
 腹圧性尿失禁や過活動膀胱(ぼうこう)が基礎にある可能性が大きいことも報告しています。

医学のうんちく/“潮吹き”について

男性にもみられます

 潮吹きは男性にも認められることが知られています。射精後も陰茎(いんけい)刺激を継続することによって尿道から多量の液体が噴出し、射精とは異なる快感が出現する現象です。
 18年に川崎医科大学の研究チームが超音波装置を使って男性の潮吹きを調査しました。
 手法は男性に仰向けになってもらい開脚する姿勢で直腸内に超音波装置を挿入、女性協力者による陰茎刺激を加えて射精を誘発するというもの。
 射精後も陰茎刺激を継続し、潮吹きを誘導したところ、膀胱の尿が前立腺部の尿道に引き込まれる様子が分かりました。

そのメカニズムは

 射精終了後約20秒で前立腺部尿道が開大と収縮を繰り返す現象が発生し、その間、尿道から約100ミリリットルの液体が霧状に噴出しました。開大と収縮は約50秒間で20回。噴出した液体の構成成分から膀胱内の尿であることが明らかになりました。

尿失禁との関連は不明

 男性の潮吹きは、射精後の継続的な陰茎刺激で前立腺の強力な収縮と拡張により生じる膀胱尿が噴出する現象と考えられます。
 尿失禁との関連については、今後の研究が待たれるところです。


医学のうんちく/“潮吹き”について
医学のうんちく/Y染色体のお話(中)
山形徳洲会病院長
笹川 五十次 (ささがわ・いそじ)
プロフィール
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。