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真理子先生の女性のミカタ/お嬢様の子宮頚がん予防接種

2019年1月11日
 子宮頚(けい)がんにかかる原因はヒトパピローマウイルス(HPV)への感染。HPVの治療方法はありませんが、早い段階でワクチンを予防接種すれば(一次予防)発症リスクを抑えられます。

WHOも推奨

 HPV感染の大半が性交渉によるもの。感染してもウイルスが消えることもありますが、長期間感染が続くと子宮頚がんに進行してしまいます。
 予防のために有効なのがワクチン接種で、世界保健機関(WHO)も「HPVワクチンをすべての国で広く接種すべき」との声明書を出しています。

真理子先生の女性のミカタ/お嬢様の子宮頚がん予防接種

日本では勧奨せず

 日本では2013年4月に定期接種となりましたが、接種後の体調不良を訴える報告があったことから同年6月に積極的な接種勧奨が差し控えられることになり、接種する人が激減しています。
 それでも子宮頚がん予防対策としての「思春期の定期接種と公費助成」は今も続いています。
 昨年には「HPVワクチン接種率が低い出生年度は子宮頚がん検査異常率が高く、ワクチン接種での細胞検査異常の予防効果は明らか」とのデータも報告されています。

無料接種も

 現在も小学6年生~高校1年生の女子は、半年間で3回の無料接種が受けられます。詳しくは市町村ホームページをご覧になるか、窓口にお問い合わせを。未成年者の予防注射は任意接種です。
 公費助成が受けられない場合、予防接種3回で4~5万円が必要です。
 なお予防接種はHPV感染を予防するもので、すでに感染している場合の治療にはなりません。予防接種をしてない方はもちろん、接種された方も子宮がん検診による二次予防が大切です。

先進国で日本だけ

 WHOでは安全で効果的なワクチンが使われていない日本の状況を危惧しており、政策決定に警告を出しています。
 先進国で接種率が低いのは日本だけということを最後に付け加えておきます。予防できる数少ないがんなのに…。


真理子先生の女性のミカタ/お嬢様の子宮頚がん予防接種
院長 伊藤真理子
プロフィール

 (いとう・まりこ) 1986年山形大学医学部卒業。山大病院、篠田病院を経て2005年6月に真理子レディースクリニックを開業。日本産婦人科学会認定産婦人科専門医。