目からウロコの法律相談/未成年の子どもの遺産相続は?
2008年7月25日
<夫が亡くなりました。遺言書はなく、相続人は妻の私と息子2人。上の息子は成人ですが、下の息子は未成年です。遺産相続はどんな手続きが必要ですか。(山形市・45歳・女)>
「特別代理人」が必要
相続が開始して相続人が数人いる場合、遺産は共同相続人全員の共有になります。その共有している遺産を各相続人に分配するのが遺産分割です。
遺産分割の方法は①遺言書による指定分割②協議による分割③調停による分割④審判による分割——の4つがあります。今回は遺言書がないので①は該当せず、「協議」「調停」「審判」の選択肢になります。
「協議」とは共同相続人全員の合意により遺産を分割する方法です。共同相続人全員が一堂に会する必要はなく、通常は分割内容を定めた遺産分割協議書という書面を作成、それに共同相続人全員が署名・捺印するという方法がとられます。
今回は下の息子さんが未成年者ですので、親権者である奥さんが法定代理人になりますが、遺産分割という観点からは奥さんと下の息子さんとの利益は相反してしまいます。
ですから下の息子さんのために特別代理人の選任を家庭裁判所に請求し、家裁から選任された特別代理人との協議が必要になります。
「調停」は協議がまとまらない時や協議ができない時、共同相続人が家裁に遺産分割の申し立てをする方法です。その手続きは調停委員や家事審判官(裁判官)が話し合いの斡旋をすることで進められます。
「調停」が不調に終わった場合は「審判」になります。審判手続きでは家事審判官が民法の分割基準に従い、各相続人の相続分に応じて分割を実行します。
答える人:武田正男(たけだ・まさお)弁護士
1948年(昭和23年)上山市生まれ。山形東校、東北大経済学部を卒業後、東京都庁へ。その後、上山市の温泉旅館勤務などを経て83年に司法試験合格、86年に山形市で弁護士開業。59歳。
1948年(昭和23年)上山市生まれ。山形東校、東北大経済学部を卒業後、東京都庁へ。その後、上山市の温泉旅館勤務などを経て83年に司法試験合格、86年に山形市で弁護士開業。59歳。


