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Let's know 脳!/薬物乱用頭痛

2018年4月13日
 ドラッグストアなどで頭痛薬がまとめて安売りされているのをご覧になったことはありませんか?ことほど左様に、頭痛薬に依存している人は多いのでしょう。ただ依存しすぎは禁物です。

「第3の頭痛」とも

 もともと片頭痛や緊張型頭痛などの頭痛持ちの人が頭痛薬を飲み過ぎ、そのことでかえって症状が悪化することがあります。この状態が「薬物乱用頭痛」です。
 薬物乱用頭痛の患者さんは全人口の1~2%と推定され、頭痛の中では片頭痛、緊張型頭痛に続き3番目の多さといわれています。実際、当院の頭痛外来を受診される方の5人に1人は薬物乱用頭痛です。

Let's know 脳!/薬物乱用頭痛

治療は服用をやめること

 薬物乱用頭痛の患者さんの中には10年以上、毎日のように鎮痛薬を飲んでいる方もいます。治療の第一はこの鎮痛薬の利用をやめることです。
 最初の1~2週間は反動も現れますが、それを過ぎれば症状は和らぎ、もともとの頭痛の症状に戻ります。治療の成功率は 約70%です。
 ただ再発もしばしば認められます。治療終了後1年以内の再発が最も多いとされ、継続的なフォローが必要です。

「単なる頭痛」は危険

 昨今は膨らむ一方の医療費を削減する狙いから「病院に行かずに市販の薬で治す」という〝セルフメディケーション〟が叫ばれていますが、こと頭痛に関しては慎重な対処が求められというのが個人的な考えです。
 単なる頭痛だからと鎮痛薬に依存しすぎれば、思いもしなかった新たな病気を抱え込むことになるのですから。

気軽に相談を

 重要なのは「単なる頭痛」と考えないこと。生活するうえで障害になるような頭痛が起きているなら、一人で悩まず気軽に頭痛外来を受診してみてください。


Let's know 脳!/薬物乱用頭痛
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TFメディカル 嶋北 内科・脳神経外科クリニック 医師
佐藤 篤
プロフィール
(さとう・あつし)2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。