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医学のうんちく/セクソムニア

2018年3月9日
 睡眠中に無意識にマスターベーションや性行為などをしてしまうことを「セクソムニア(睡眠時性的行動症)」と呼び、世界的に症例が続々と報告されています。

レム睡眠とノンレム睡眠

 そもそも睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」があります。
 レム睡眠では脳は活発に働いてますが、身体は休んでいます。このことからレム睡眠は“身体の睡眠”とも呼ばれています。80%以上の人がレム睡眠時に夢をみます。
 ノンレム睡眠では脳は休んでいますが、身体の筋肉の緊張は保たれています。このためノンレム睡眠は“脳の睡眠”とも呼ばれます。

医学のうんちく/セクソムニア

ノンレム睡眠時に発症

 2017年、米国ミネソタ大学の研究チームが15年までに報告された49例のセクソムニアを解析したところ、男性が75・5%を占め、平均年齢は34・8歳でした。またセクソムニアは86%がノンレム睡眠時に発症することも分かりました。
 症状としては、睡眠中の性行為(49%)、性的愛撫(37%)、マスターベーション(24%)、性的発声・発言(19%)などの性的行動を引き起こしていました。

性犯罪にも

 問題になるのは睡眠中の性行為で、性別を問わず、相手もかまわず行動を起こしてしまいます。相手を求めて屋外に出てしまうこともあります。さらに96%の場合で睡眠時の性的行動の記憶を喪失していました。
 隣で寝ているのが配偶者や恋人ならさして問題になりませんが、ベッドに潜り込んできた子どもだったり、何人かで雑魚寝していた場合などは性犯罪にもなりかねません。

治療法は未確立

 原因として身体や精神のストレス、抗うつ剤の副作用、閉塞性睡眠時無呼吸症などが指摘されていますが、確たる治療法は確立されていません。


医学のうんちく/セクソムニア
医学のうんちく/Y染色体のお話(中)
山形徳洲会病院長
笹川 五十次 (ささがわ・いそじ)
プロフィール
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。