徹底して山形に密着したフリーペーパー

三奥屋(高畠町)社長 近 清剛さん

2018年2月9日
近 清剛(こん・せいごう) 1949年(昭和24年)高畠町生まれ。長井高から立正大経済学部に進み、卒業後、漬物の製造販売の大手・秋本食品(神奈川県綾瀬市)へ。3年後にUターン、父親が創業した漬物製造販売の三奥屋入社。下積みのかたわら、郷土料理店「掬亭」の立ち上げにも携わる。工場長、常務、専務を経て90年から社長。2001年から県漬物協同組合理事長を務めるほか、県観光物産協会副会長、県中小企業団体中央会副会長、県食品産業協議会会長等も。13~17年は全日本漬物協同組合連合会会長も勤めた。69歳。
三奥屋(高畠町)社長 近 清剛さん

社是は「地元の農業を豊かに」
 業界全体で質・顧客重視を追求

――三奥屋さんといえば「晩菊」!

主力は晩菊、南蛮みそも

 「うちの看板商品です。晩秋に咲く香り高い菊の花と、春から秋にかけ地元で採れる野菜、山菜など約10種類を刻んで漬け込み、1~2年寝かせて仕上げています」
 「素材にこだわり、梅酢と焼酎で味を整えるのがポイントですかね」
 「それ以外では『おみ漬』『赤かぶ漬』『青菜漬』などが売れ筋。また牛タンに欠かせないトウガラシ入りの『南蛮みそ』を最初に始めたのはうちで、仙台名物に山形発が加わっています」
――へ~え。
 「仙台牛タン発祥の店『旨味太助』さんの創業者は実は山形県の出身。南蛮みそは牛タンに合うと気に入ってくれたのがきっかけで、今では国分町の牛タン屋さんの多くがうちに買いに来ます」
――ボクは天童の「利休」にはよく行きます。
 「『利休』さん(仙台市)には全店に。あと有名どころでは『喜助』さん(仙台市)、『杜の都・太助』を展開しているヤガイさんにも。京都の繁盛店『治元』さんにも納めてます」

新商品たくあんチヨコ

――新商品開発にも熱心だと伺いました。
 「ヒットしたのは2014年開発の『たくあんチョコレート』。ダイコンを砂糖に漬け込んで乾燥し、チョコレートでコーティングしました」
――ダイコンにチョコってボク的には…(苦笑)
 「これが合うんですよ(笑)。バレンタインデー商材として特に関西で人気で、阪急百貨店では行列も。ビジネス用の手土産を集めたサイト『こちら秘書室』でも人気をよんでます」
――いろんな商品の素材は国産なんですか?

国産素材にこだわり

 「国産、それも地元産にこだわってます。過去には外国産の素材を使って規模を追求したこともありましたが、それでは〝地元の農業を豊かにする〟という父親の創業理念に反すると思うようになった。ピーク時に比べ売上高は半減していますが、今は品質重視、顧客重視ですね」
 「県漬物協会の理事長としても、業界には品質と顧客を重視する姿勢を貫いて欲しい。4年ごとに品評会を開催しているのもこのためです」
――この種の品評会を開催してるのって?

正横綱は山形?

 「全国でも山形だけ。漬物組合として掲げた標語は『西の京都、東の山形』。この矜持(きょうじ)を持って業界がまい進していきたいですね」
――横綱だと西は〝張り出し〟ですね(苦笑)
 「京都の人には内緒ですけど、正横綱は山形なんだぞと(笑)」