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Let's know 脳!/改正道交法と認知症

2018年1月12日
 新年おめでとうございます。さて、昨年3月に道路交通法が改正され、75歳以上の後期高齢者の方が運転免許を更新する際、認知機能検査が義務づけられたのをご存知ですか?

多い後期高齢者の事故

 今回の道交法改正の背景には、いわずと知れた高齢者による交通事故の多発があります。昨今は認知機能が低下した時に起きやすいブレーキとアクセルの踏み間違えや、信号無視や通行区分違反などによる交通事故のニュースが絶えません。
 運転者が後期高齢者による死亡事故件数は、75歳未満と比較すると免許人口10万人当たりの件数が2倍以上とか。

Let's know 脳!/改正道交法と認知症

医師の診断書が必要に

 道交法改正により、後期高齢者の方は認知機能検査が義務づけられ、検査で「認知症のおそれ」と判定されると、全員が医師による診断書の提出が必要になりました。
 改正から9カ月余りが経過し、当院にも免許更新に伴う認知症の問い合わせが増えています。

1622人更新できず

 昨年11月に開催された日本認知症学会での報告では、3月の施行から9月末までに免許更新を申請した後期高齢者の方は約118万人で、そのうち約3%に相当する約3万人が「認知症のおそれ」と判定されました。
 判定結果をもらって医師の診断を受け、「認知症の可能性がある」と診断されて免許取り消しや停止となった人は1622人でした。

具体的な診断項目は?

 認知症の診断は(1)認知機能検査(2)画像検査(3)血液検査――などです。診断書の作成に必要な日数は2~3週間ほど。
 かかりつけ医のある人は、まずは診断書を作成してもらえるかを相談しましょう。不明な人は日本認知症学会の専門医の受診をお勧めします。運転免許センターでも近隣の医療機関を案内してくれるはずです。


Let's know 脳!/改正道交法と認知症
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TFメディカル 嶋北 内科・脳神経外科クリニック 医師
佐藤 篤
プロフィール
(さとう・あつし)2002年山形大学医学部卒業。山大医学部附属病院、山形済生病院、済生館病院などを経て現職。日本脳神経外科学会認定脳神経外科専門医。医学博士。