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医学のうんちく/低音と性的魅力

2017年11月24日
 「男は目で恋に落ち、女は耳で恋に落ちる」という名言を残したのは英国のジャーナリスト、ウッドロー・ワイアット。男性は男性ホルモンの影響を受けて思春期に声変わりしますが、女性に声変わりはなく、女性は男性の低い声に異性としての魅力を感じると考えられています。
医学のうんちく/低音と性的魅力

低音ほどモテる?

 2000年にオランダ・ライデン大学のコリンズ博士が複数の男性の声を採集し、34人の女性にその声を聴かせて性的な魅力を採点させたところ、低い声ほど高得点を得る傾向がありました。
 同様にカナダ・マックマスター大学の研究チームは07年、タンザニアの原住民男性は低い声の持ち主の方が配偶者を見つけやすく、生殖能力も高かったことを報告しています。
 声の低さは男性ホルモンが影響しますので、低音の男性はより多くの男性ホルモンを分泌していると考えられます。2つの調査結果から、女性は本能的にそれを感じ取って惹かれることがうかがえます。

経営者の資質にも影響?

 また13年、米国デューク大学の研究チームが格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズに登録されている会社の男性経営者の声の高さと取引高を調査したところ、声の高さが1%下がると取引高は約30億円増加することが分かりました。
 「英雄色を好む」という格言の通り、声の低さは女性を魅了するだけでなく、経営者の資質としても重要な要素なのかもしれません。

選挙結果も左右する?

 さらに米国マイアミ大学の研究チームが15年、同年の下院選挙において男性候補者の声の高さと選挙結果について調査したところ、声の低い候補の方が高い候補より多く当選していることを突き止めました。
 声が低いほど有権者の安心感を得やすい模様で、政治家としての資質にも低音は欠かせないようです。


医学のうんちく/低音と性的魅力
医学のうんちく/Y染色体のお話(中)
山形徳洲会病院長
笹川 五十次 (ささがわ・いそじ)
プロフィール
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業、86年同大学大学院修了後、ハワイ州立大学医学部を経て、04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。日本泌尿器科学会認定泌尿器科専門医、日本透析医学会認定透析専門医、日本腎臓学会認定腎臓専門医。