徹底して山形に密着したフリーペーパー

内科あれこれ/胃がん検診

2017年8月25日
 胃がん検診で、これまでは「異常なし」と診断されてきたのに今年になって「慢性胃炎・精査不要」と診断された方はいらっしゃいませんか?

従来「異常なし」が…。

 結論から申し上げると、これまでの「異常なし」には慢性胃炎が認められる場合も含まれていましたが、あえて通知はしていませんでした。
 それが山形市では今年の4月から、慢性胃炎が認められる場合にはそのことを通知しようということになったのです。
 なぜそうなったかについてご説明しましょう。

内科あれこれ/胃がん検診

慢性胃炎は胃がんの前段

 胃がんの99%はピロリ菌が原因であることが分かっていますが、ピロリ菌に感染してもいきなり胃がんになることは少なく、多くはその前段として慢性胃炎を発症します。
 ただ慢性胃炎が必ずしも胃がんにつながるわけではなく、ピロリ菌に感染していなくても慢性胃炎を発症することもあるため、あえて通知はしてこなかったのです。

ピロリ菌の除去を

 それが検査技術の進歩などにより、その慢性胃炎がピロリ菌の感染によるものなのか、そうでないものなのかがある程度まで分かってきました。ピロリ菌感染による慢性胃炎が疑われる場合はそのことを通知し、ピロリ菌の除去(除菌)に務めてもらおうということになったわけです。
 その場合も必ずしもがんに直接つながるものではないので、「要精査」ではなく「精査不要」の扱いになりました。

医療機関に相談を

 除菌の方法は抗生剤の内服で、一週間程度と期間も短く、副作用もほとんどありません。
 検診で「慢性胃炎」と診断され、除菌を希望される方は医療機関に相談してみてください。


内科あれこれ/胃がん検診
きくち
きくち内科医院 院長
菊地 義文
プロフィール
(きくち・よしふみ)1985年(昭和60年)東北大学医学部卒業。同大医学部第三内科を経て96年に山形市立病院済生館へ。2013年4月に「きくち内科医院」開院。