徹底して山形に密着したフリーペーパー

<荒井幸博のシネマつれづれ> 3月のライオン

2017年3月24日
様々な形で登場する山形!
 羽海野チカの大ヒット同名コミックを、「るろうに剣心」シリーズの大友啓史監督が神木隆之介主演で実写映画化した2部作の前編。
<荒井幸博のシネマつれづれ> 3月のライオン

 桐山零(神木)は幼いころに交通事故で両親と妹を亡くし、父の友人の棋士(きし)・幸田に引き取られる。幸田のもとで将棋に明け暮れ、中学でプロ棋士になって天才ともてはやされるが、ある事情から幸田家に居づらくなり、東京の下町で孤独な1人暮らしの生活に。
 ある日、零は同じ下町に住む川本家の三姉妹と出会う。厳しいプロ棋士の世界で神経をすり減らしてきた零にとって、陽だまりのような川本家の食卓は家庭の温もりに包まれたかけ替えのない居場所になっていくのだった。零は棋士として男として人として成長していく中で、大切な人たちのためにある覚悟を胸に抱くのだった――。

 大友監督に伺えば「零役は神木君しか頭になかく、その思いは原作者もプロデューサーも同じ。『るろうに剣心』で神木君ならではの繊細な演技をいかせなかったという心残りもありましたしね」と明かしてくれた。
 将棋といえば天童。大友監督は真っ先にスタッフらと天童を訪れてロケハン、将棋資料館や名人戦が行われたホテルにも足を運んだ。登場する将棋駒も実際に名人戦で使用されたものを拝借しているほか、対局シーンで供される食べ物は山形産の干し柿や胡桃ゆべしといったこだわりよう。

 出演陣は神木ほか有村架純、豊川悦司、染谷将太、佐々木蔵之介、伊藤英明、加瀬亮、倉科カナ、清原果耶、新津ちせ、高橋一生など。中でも清原はベテランの山本撮影監督が「久しぶりにいい女優がでてきた」ととゾッコンだったことを付記しておく。
 様々な形で「山形」が登場します! どの場面で出てくるのかは詳しくは書けないが、山形県民としては思わず拍手喝采を送りたくなる。
 4月22日公開の後編と併せて刮目(かつもく)して観賞ください。


<荒井幸博のシネマつれづれ> 3月のライオン
荒井幸博(あらい・ゆきひろ)

1957年、山形市生まれ。シネマパーソナリティーとして多くのメディアで活躍、映画ファンのすそ野拡大に奮闘中。現在FM山形で「荒井幸博のシネマアライヴ」(金曜夜15時)を担当。