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シネマ旭、90年の歴史に幕/施設老朽化 興行成績悪化で

2007年12月14日
 山形市七日町で大正時代から映画上映を続けてきた老舗映画館「シネマ旭」=写真=が11月30日の上映を最後に閉館した。施設の老朽化に加え、JR山形駅西口や郊外の複合映画館(シネマコンプレックス)などに客足を奪われ興行不振が続いていたことが理由。シネマ旭の閉館で最盛期には9スクリーンを数えた七日町の映画館は「ミューズ」の2スクリーンだけになる。
シネマ旭、90年の歴史に幕/施設老朽化 興行成績悪化で
明治初期の旭座が前身

 シネマ旭は明治初期にできた芝居小屋「旭座」が前身で、山形市の宮崎合名社が1917年(大正6年)に改装、県内初の映画館として誕生した。55年(昭和30年)に現在の鉄筋コンクリート一部5階の建物に生まれかわり、当時は民間の建物としては山形市最大として話題を呼んだ。
 ただ娯楽の多様化で映画人口が減少しているほか、ここ数年はシネコンの台頭で全国的に中心部での映画興行事業は困難になっているのが実情。最盛期には七日町で9スクリーンを展開していた宮崎合名社も相次ぐ閉館を余儀なくされ、2004年にすべての映画興行事業から撤退。シネマ旭とミューズの運営はケーブルテレビ山形などが出資する「ムービーオン」が引き継いでいた。
 ムービーオンは来年4月中旬、山形市北部の嶋土地区画整理事業地内に東北最大級のシネコンをオープンする予定で、今後はシネコン間の競争が激しくなりそうだ。

23日に感謝イベント

  ムービーオンでは23日、90年の歴史を支えてくれたファンに対する感謝イベントとしてシネマ旭で「タイタニック」「おもひでぽろぽろ」を無料上映する。