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続・レトロやまがた再発見/(45)山二醤油店(山辺町)

2013年7月12日
 山辺町の中心商店街を貫く国道458号沿いに、見るからに堅固な造りの西洋風の建物があります。この山二醤油店の店舗は山辺で最初の鉄筋コンクリート造りの建物で、竣工は昭和初年。山形1小旧校舎(現在のまなび館)のように、関東大震災の教訓から昭和初期に県内各地で建設された鉄筋コンクリート造りの建物のひとつです。
続・レトロやまがた再発見/(45)山二醤油店(山辺町)

 2階正面にギリシャ神殿風の装飾が施されていることからも分かるように、もともとは銀行の支店として建設されました。その後に農協の施設として使われ、昭和23年に売却されて現在に至っています。

 以前は2階正面の2本の柱の両脇それぞれに開放的なベランダがありました。両側にめぐらされている装飾風の部分はベランダ時代の手すり壁だったようです。コンクリートの老朽化により天井部分が雨漏りしやすくなり、元のベランダ部分を含めて鉄板葺の切妻屋根が架けられました。
 このほか、玄関の両開き扉が引違い戸になるなどの改装はあったものの、洋風縦長窓など旧時代の洋風建物の面影を色濃く残し、今も通りを往来する人たちの道しるべになっています。

続・レトロやまがた再発見/(45)山二醤油店(山辺町)
山形歴史たてもの研究会
小林 和彦