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医学のうんちく/朝立ちと夢精

2013年4月12日
 睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があります。

レム睡眠とノンレム睡眠

 レム(REM)とは急速(Rapid)眼球(Eye)運動(Movement)の頭文字をとったもの。レム睡眠では脳は活動しており夢をみるのはこの時です。ノンレム睡眠は脳が活動を休止しています。
 睡眠は約90分が1つの単位。約70分がノンレム睡眠、約20分がレム睡眠で2つの睡眠を交互に繰り返して朝の目覚めを迎えます。

医学のうんちく/朝立ちと夢精

「朝立ち」のメカニズム

 レム睡眠中は自律神経系の働きが活発になるため、脈拍、呼吸、血圧などが不規則に変動します。健康な成人男性はレム睡眠に同調して勃起します。これを夜間勃起現象と呼び、1回10~15分の勃起を1晩に3~6回繰り返します。
 朝になってレム睡眠のタイミングで目覚めた時に勃起している状態が「早朝勃起」、いわゆる「朝立ち」です。ノンレム睡眠中に目覚めた時は勃起は認められませんので、「朝立ち」がなくても心配ありません。
 
「夢精」のメカニズム

 レム睡眠中に性的な夢などを見て無意識のうちに興奮すると尿道と膀胱の境目である内尿道口が閉鎖して陰部の律動的な収縮が起こり、射精することがあります。これが「夢精」です。夢精のように性行為や自慰行為によらない射精を「遺精」といいます。
 夢精は男性ホルモン、勃起機能、射精機能が良好でないと起きません。性行為や自慰行為をしていない期間が長いと起きやすくなります。

自然な生理現象

 東邦大学の研究チームは、夢精の開始年齢は10~15歳で、男性の約70%が経験していると報告しています。自然な生理現象なのです。
 ただ夢精が毎晩起こったり、遺精が頻繁におきる場合は前立腺、直腸や脊髄の疾患によることもあります。また性的ノイローゼの症状として起きることもあります。


医学のうんちく/朝立ちと夢精
医学のうんちく/Y染色体のお話(中)
山形徳洲会病院長
笹川 五十次 (ささがわ・いそじ)
プロフィール
1982年 富山医科薬科大学(現富山大学)医学部卒業。95年からHawaii州立大学医学部で「雄性細胞の核移植(不妊治療)」について研究。02年に「男子外性器異常の発症における分子生物学的解析」で「とやま賞」受賞。04年に山形徳洲会病院副院長、08年から現職。