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続・レトロやまがた再発見/(37)千歳館

2012年11月23日
 山形市は明治時代から華やかな料亭文化が栄えました。その面影は代表的な老舗料亭である千歳館でも随所に偲ぶことができます。
続・レトロやまがた再発見/(37)千歳館

 創業は明治9年ですが、明治44年の「市北大火」で焼失。現在の建物は大正4年に通りの反対側に新築されたものです。 
 風雅な前庭から玄関に至るアプローチや、玄関のガラス入りの引戸に施された繊細な木組みなど、一見しただけでもきめ細かな意匠には感動すらおぼえます。
 鹿鳴館調の外観に加え、館内にはその名も鹿鳴館ホールという洋室も。その一方で120畳敷きの大広間を始めとする大小の和室、数寄屋造りの離れなど和風の趣も多くあり、和洋双方の雰囲気にひたることができます。

続・レトロやまがた再発見/(37)千歳館

 また和室や2階廊下からの銘庭「百花園」の眺めは格別で、ここが中心市街地であることを忘れるほど。春には桜花、夏にはビアガーデンが楽しめるとか。
 玄関前の車寄せに立つと、市内外の名だたる紳士が人力車から降り立ち、館内に入って贅沢な時を過ごしたであろう往時の様子が偲ばれます。

山形歴史たてもの研究会
小林 和彦