徹底して山形に密着したフリーペーパー

続・レトロやまがた再発見/(36)JAさがえ西村山農協西五百川支所(朝日町)

2012年11月9日
 朝日町の最上川沿いの国道を南に進むと右手に西洋の城館のような外観の建物が見えてきます。鉄筋コンクリートづくりの建物の前にはプラタナスの並木が続いており、あたりは異国情緒にあふれた雰囲気を醸し出しています。
続・レトロやまがた再発見/(36)JAさがえ西村山農協西五百川支所(朝日町)

               ◆
 現在は農協の支所になっていますが、かつては地域一帯の農民金融の拠点だった信用購買利用組合の創立20周年記念事業として建てられ、以後しばらく同組合の事務所になっていました。
               ◆
 この建物は山形市立第1小学校旧校舎と大きな共通点を有しています。いずれも設計は山形の設計事務所としては最古参の秦・伊藤設計事務所で、昭和2年に竣工した1小の翌年に建設されました。
 同じ鉄筋コンクリートづくりの建物としては山形県内では最も早かったわけですから、この地域の人たちの進取の意気込みが感じられます。
               ◆
 しかも意匠は外壁の上部に優雅な模様が並んでいたり、塔屋部分の半円形の窓や側面上部に2つの丸窓があったりで、全体的にアール・デコ様式が感じられます。この意味でも時代の先端を走っていたと言えるでしょう。

続・レトロやまがた再発見/(36)JAさがえ西村山農協西五百川支所(朝日町)

山形歴史たてもの研究会
小林 和彦