JTB 代表取締役会長 舩山 龍二氏
「もてなしの心」で 目指せ 観光立県
――JTBトップの舩山サンが山形出身というのは心強いですね。
山形の変遷に感無量
「北山形が生まれ故郷で、姉は今も中山町に住んでる。高校卒業後、進学で上京し、会社時代もついぞ山形勤務はなかったんだけど、さっき久しぶりに七日町通りを歩いて感慨無量だね」
――昔と違いますか?
「景観が壊れてるね。商店がなくなって駐車場になってるし、飲料やタバコの自動販売機がいたるところにある。15年ほど前までは旅篭町に『後藤又兵衛』っていう、いい旅館があったんだ。あれを取り壊したあたりから七日町はおかしくなったと思うんだ」
「七日町はホントにいい街だったんだよ。(川西町出身の)井上ひさしも『子どものころは憧れだった』って述懐してる」
増えるインバウンド客
――七日町を含めて山形の今後ですが。
「やはり観光立県を目指すべきだろうね。都市部への人の流出が進むのはやむを得ないが、これを再び呼び戻すために地方が知恵を絞る時代になってる。誇るべきことに山形は他府県に比べその意識は強いし、観光資源や『もてなしの心』というホスピタリティーでも優れてる」
「政府を挙げて観光立国を目指しているのはフォローの風だ。小泉政権以来、インバウンド(訪日外国人観光)客数は500万人から830万人まで増えていて、国がこんなに観光に力を入れるなんてボクの46年間のJTB勤務を通してなかったことだ」
「青菜漬け」に涙
――東京暮らしの中で山形を想う時って?
「これはもうねえ、姉とかが『青菜漬け』送ってよこすのよ、食べ切れないほど。家族は山形の人間じゃないから食べなくて、余るでしょ、それをボクが油いためにするんだ。匂って嫌がられるんだけど、これがまたウマくてね。こういう時がオフクロとか、ふるさとを想う瞬間だね」
――いい話ですね。
結束固い「東八会」
「あと出身高の山形東ってのが勉強ばっかりでさ、修学旅行もないの」
――ヒドい話ですね。
「それで『東八会』と名づけた同期が60歳の時に『遅ればせながらの修学旅行に行きたい』って話になって、当時ボクがJTB社長だったから『舩山、何とかしろ』って」
「で、欧州旅行を企画したらこれが大当たり。それから2回行ったし、来年も行く。東八会は結束固くて、地元では毎月盛り上がってるらしい」
――永遠に「高校3年生」なんでしょうね(笑)
