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続・レトロやまがた再発見/(31)中山町岡の豪農街路

2012年6月8日
 中山町の岡地区には県の有形文化財に指定されている「柏倉九左衛門家」はじめ複数の柏倉家古民家があります。
続・レトロやまがた再発見/(31)中山町岡の豪農街路

 いずれもどっしりとした和風の母屋と土蔵を構え、長大な黒塗りの板塀で囲われているのが特長。豪壮な屋敷が寄り添い、一帯が優れた歴史的農村景観を形成しています。それだけこの地区は住民の結束と300余年の勤労により豊かに築かれてきたものと思われます。 
 もし――。黒い板塀が続く曲がりくねった街路に人力車が行き交っていれば、まるで明治か大正の時代に迷い込んだような錯覚に陥るでしょう。
 そんなことを考えながらの散策は楽しいものですが、九左衛門家の中に入っていにしえの大庄屋の生活を偲ぶこともできます。

続・レトロやまがた再発見/(31)中山町岡の豪農街路
 この地区は小高い山際にあり、広々とした山形盆地ごしに山形市街や蔵王連峰など奥羽の山並みが見渡せます。清冽な農業用水路のせせらぎを聞きながら、近くにある最上三十三観音の札所の千手観音堂や八幡神社に足を延ばしてみるのも一興でしょう。

山形歴史たてもの研究会
小林 和彦