目からウロコの法律相談 / 遺言書のABC(上)
2008年4月25日
<私には、自宅不動産と若干の預貯金があります。また、自宅には住宅ローンが残っています。家族(妻と子供2人)に遺言として私の意思を残しておきたいのですが、どの様に作成したら宜しいでしょうか。(山形市・68歳・男性)>
遺言とは、死後における自分の財産の処分などを決める文書のことです。
遺言は15才になれば作成できますが、遺言者の死後における法律関係を決める重要文書ですから、法律の要件に従って書面を作成しなければなりません。これを「遺言の要式性」と言います。
単に口頭で言ったとしても遺言にはなりませんから注意してください。また容の遺言を記載し、連名で署名押印した場合、両方の遺言が無効になります!
共同遺言は民法で禁止されていて、遺言書は必ず1人が1つの証書で行う必要があることをお忘れなく。
さらに遺言は何通作成してもかまいません。最後に書いた遺言書が有効になります。
遺言書の作成方式と要件には「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3通りがあり、今回は自筆証書遺言について触れ、あとの2つは次回でご説明したいと思います。
自筆証明遺言は遺言者が「遺言書の全文」「日付」「氏名」をすべて自筆で書き、これに押印する方式です。
全文が自筆でなければならず、ワープロで本文を書いて最後に日付や氏名だけを自筆にしても無効になります。
ビデオテ−プに録画する方法もダメです。自筆証書遺言はすべて自分でやるのでお金がかからず、遺言の秘密も保てます。
ただ煩わしいことに加え、「筆跡が遺言者と違う」「誰かが遺言者に手を添えて作成させた」「遺言者はボケていた」といった争いが起きやすい欠点があります。
答える人: 阿部定治(あべ・ていじ)弁護士
1958年(昭和33 年) 天童市生まれ。山形東高、東北大法学部卒後、仙台地方裁判所へ。平成13年10月、弁護士登録、武田法律事務所で弁護士活動に入る。東北芸術工科大学非常勤講師(憲法)。山形家庭裁判所家事調停委員。49歳。
1958年(昭和33 年) 天童市生まれ。山形東高、東北大法学部卒後、仙台地方裁判所へ。平成13年10月、弁護士登録、武田法律事務所で弁護士活動に入る。東北芸術工科大学非常勤講師(憲法)。山形家庭裁判所家事調停委員。49歳。
