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(12)男山酒造株式会社

2008年4月25日
 山形市民会館と村山保健所の間の県道を南に進んでいくとT字路に突き当たり、正面にあるひときわ豪壮な土蔵が目に飛び込んできます。
(12)男山酒造株式会社
 この土蔵は寛政元年(1789年)創業の男山酒造の座敷蔵です。市南大火の直後の明治27年(1894年)の建造なので耐火上堅固な造りであるだけでなく、窓枠と周囲の華麗な意匠には目を奪われます。一階は “和風迎賓館”として20畳敷きの座敷で、二階には古い箪笥などが収納されています。
 隣接する母屋の表側の部分は連子格子(れんじこうし)で覆われた町屋風の建物です。玄関の軒下には新酒ができたことを示す杉玉が飾られ、歩行者の目を楽しませてくれます。
 この酒蔵がある八日町は江戸時代から戦前にかけ、馬見ケ崎川扇状地を流れ下る清冽な水脈を活用した酒造や味噌・醤油などの醸造業が盛んで、湯殿山参詣行者の宿泊などもあって大いに賑わいました。
(12)男山酒造株式会社

 また旧羽州街道沿いのため参勤交代の大名行列も通りましたが、今ではそれらの時代を偲ばせる古い街並みや建物もほとんど失われてしまいました。そうした中でこの座敷蔵と母屋の並びはまさしく往時の八日町の面影を留めています。

《山形歴史たてもの研究会/小林和彦》

男山酒造(株)
山形市八日町2‐4‐13 TEL023・641・0141